リトルリーガーズショルダーについて

疾患

リトルリーガーズショルダーとは?
1.1. リトルリーガーズショルダーの概要
リトルリーガーズショルダー(Little Leaguer’s Shoulder)は、主に投球を多く行う子供や若いアスリート(特に野球選手)に見られる肩の疾患です。この疾患は、肩の「上腕骨頭」と呼ばれる部位にかかる過度のストレスによって発生します。

具体的には、上腕骨頭が成長板(骨端線)と呼ばれる軟骨の部分と接しており、ここに過度の負荷がかかると、骨端線が引き離されることがあります。この状態を「上腕骨頭成長板の裂離」と呼びます。リトルリーガーズショルダーは、成長期にある子供やティーンエイジャーに多く見られ、特に投球動作による繰り返しの負荷が原因です。

1.2. 原因とリスク要因
リトルリーガーズショルダーは、主に以下のような原因で発症します:

過度の投球:特に投球動作に繰り返し負荷がかかることで、肩の成長板にストレスがかかります。投球数が多い場合、成長板の部分が微細な損傷を受けることがあります。
投球フォームの不良:正しい投球フォームを習得していない場合、肩に過度の負担がかかります。特に投球時に腕を過度に回す動作や、肩を使いすぎる動きが問題となります。
年齢と成長期:子供や若いアスリートは、成長板がまだ完全に閉じていないため、成長板にかかるストレスに耐える力が弱いです。
1.3. 症状
リトルリーガーズショルダーの主な症状には以下が含まれます:

肩の痛み(特に投球後に悪化)
肩の可動域制限
運動時の肩の不安定感や違和感
腕を上げることや、投げる動作時の痛み
特に痛みは、投球後に強く感じることが多く、肩の後ろ側や上部に痛みが集中します。

1.4. 治療法
リトルリーガーズショルダーの治療は、以下のような方法で行われます:

休養と投球の制限:最も重要なのは肩にかかる負荷を減らすことです。投球を中止し、休養を取ることが回復への第一歩です。
理学療法(リハビリテーション):肩周囲の筋肉を強化し、柔軟性を高めるためのリハビリが重要です。これにより、肩にかかる負担を軽減し、将来の再発を防ぐことができます。
適切な投球数とフォームの指導:投球数を管理し、フォームの改善に努めることが再発予防に役立ちます。
通常、適切な休養とリハビリによって、数週間から数ヶ月で回復しますが、成長板が完全に回復するまでは再発に注意が必要です。

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